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運輸部 パッケージガス課の仕事

協力会社と連携し、
特殊ガスのシリンダー輸送を請け負う

PROFILE

出身地
神奈川県
取材時の年齢
49歳
前職
なし
スポーツ、クラブ活動歴
陸上部
趣味・余暇の過ごし方
釣り
保有する資格
大型自動車、高圧ガス製造保安責任者乙種機械、高圧ガス移動監視者、運行管理者、高圧ガス指導員

入社理由

好きな車関係の
会社の事務職を選択

OA事務の専門学校に行っていたため、就職活動ではそのスキルを生かせる事務職の仕事を探しました。事務職はどんな会社にもありますが、もともと車が好きだったので、車関係の会社ならより興味を持って仕事ができると考え、日酸運輸を選びました。産業ガスについてはまったく知りませんでしたが、大手企業の日本酸素(現大陽日酸)グループの一員であることから、組織がしっかりした会社だろうとの認識を持ちました。
本社のある相模原営業所は、最寄り駅から多少距離があり、車通勤できる便利さがあったことも入社を決めた理由の一つでした。当社では、乗務員の方はほぼ100%、私のような管理系社員も車通勤者がほとんどです。入社してからは運輸課や技術課に所属し、期待通り車の仕事に関わっています。

仕事内容

特殊ガスの配送を、
シリンダー運送専門会社に委託し管理

私の所属するパッケージガス課では、タンクローリで大量輸送するガスと異なり、少量のガスをシリンダーで運送する業務を担っています。外部協力企業に委託しており、その委託業務を管理・運営する当社の中では特殊な仕事といえます。
産業ガス運送のメインは、タンクローリで運ぶ酸素・窒素・アルゴンといった一般ガスですが、配送量が少量のものや特殊ガスに関しては、シリンダーと呼ばれるガスボンベで配送します。特殊ガスとは、半導体の製造などに使用されるジボランやホスフィン、アルシンが代表的で、このほか多くの種類の特殊ガスが半導体や液晶などのエレクトロデバイスの製造プロセスで使用されています。
これらの特殊ガスは大陽日酸グループ会社の工場で製造され、シリンダーに充てんされます。製造拠点は小山(栃木県)、川崎、三重の3カ所で、当社は拠点間やディーラーへの配送業務を請け負っています。配送は、毒性ガスや危険性ガスを運搬可能な専用車両を使って、一度に大量のシリンダーを運搬します。実は、これらの専用車両は当社にはないため、専門に請け負う外部3社の協力会社と契約して行っています。荷主からガスシリンダーの運送依頼を受けると、まずは協力会社に依頼して、値段交渉、運送日程を調整します。次に、コンプライアンスを遵守した上で輸送が可能かを判断し、輸送を依頼。そして納品までを管理しています。

やりがい

荷主との間に立ち、
協力会社の成長を支援

パッケージガス課は、協力会社への輸送委託だけではなく、輸送途中の事故発生時の対応、乗務員が配達時にシリンダーの運搬に困っている場所や危険な作業がある場合の荷主との交渉など、協力会社と荷主との間のパイプ役となっています。時には、協力会社の待遇改善のために、荷主と運賃交渉をしたり、協力会社の従業員教育など人材育成にも協力しています。
協力会社との関係は、当社が設立された当時からの長いお付き合いで、今後も委託業務を請け負っていただくためには、こちらの都合を押し付けるのではなく、お互いがwin-winの関係になることが重要です。常に、「協力会社乗務員のために」を第一に考え、協力会社の成長をサポートすることを目指しています。協力会社の社長や乗務員の方から、「以前より作業がしやすくなった」、「安心して作業ができる」、「パッケージガス課のおかげで運賃・給料が上がった」など、感謝の言葉をいただいたり、協力会社が成長する姿を実感できた時には、とても嬉しい気持ちになり、やりがいを感じます。

苦労談

労働環境改善に向けての
交渉の難しさ

荷主から受注した仕事の全てを協力会社に委託しているため、条件面や作業量などの関係で協力が得られないと、そもそも仕事が成り立ちません。このため、協力会社には小まめに足を運び、現場の問題点を常に把握しておくように努めています。時には、協力会社オーナーから、運賃や人手不足、燃料費のコストアップなど厳しい状況を提示され、彼らの環境改善のための自分の努力が足りないことを思い知らされます。
また、常に安全に、しかも安定的に荷物を運ぶためには、協力会社の乗務員の方が安心して働ける労働環境を整備する必要があります。荷主との運賃交渉や条件交渉など、私にかかっている部分も多く、責任は重大です。しかし、荷主との交渉では、なかなか思った回答を引き出せず、苦労することが多々あり、悩むところです。運送業界の動向や国土交通省の指針などを示して、荷主の担当者にも現場の状況を理解していただき、運賃値上げや安全に作業できるルールづくりなどを進めていけるよう努力しています。

学び

特殊ガスシリンダー運搬に関連する
多くの法規やルールを
熟知することが必須

入社してから、運輸課や技術課、相模原営業所などの仕事を経験したことで、ガスローリの運搬の仕事や、部署ごとの仕事の流れはひと通り把握していました。しかし、パッケージ課はこれまでとはまったく内容が違う仕事で、配属当初は仕事を把握するだけでも大変苦労しました。当社のシリンダー運搬業務に古くから携わってきた大先輩から、当社のシリンダー運搬の歴史や業界のことなどを含めて教えていただくことで、仕事の全体像を把握できるようになりました。大変なのは、関連法規やルールが多く、それらを熟知していなければならないことです。特殊ガスや毒性ガスのシリンダー運搬は、高圧ガス保安法といった厳しい法律規制があります。その他、運送法や車両法、道路交通法など運送に関する法律、さらに大陽日酸と日酸運輸が独自に定めた基準を厳格に守って運用しなければなりません。定期的に法改正などもあり、常に最新の情報をチェックし、協力会社の車両数、従業員数、運賃形態なども頭に入れた上で、業務に臨んでいます。

MESSAGE

鮮やかなロゴマークの入った
ローリに乗ってみませんか

私も車好きという理由で日酸運輸を選びました。車好きな方なら、ガスローリで運送に関わり、自主的に車を洗ったりと、きっと楽しく仕事ができると思います。また、荷主は親会社の大陽日酸なので、荷主と直接、運賃やルールについて話し合えるのもグループ会社ならではのいいところです。日酸運輸の車両は、鮮やかなロゴマークが目立つせいで地域でも有名な会社です。一般貨物の仕事より、ルールや覚えることが多くて大変ではありますが、仕事内容に対価が見合っていると言えます。一般運送では物足りないとお感じになった方は、ぜひご応募ください。お待ちしています。

OFF TIME私の休日

2022年5月、高校時代の同級生と、相模湾で五目釣りをしました。天気も良く富士山を見ながら、アジやサバだけでなく黒鯛も釣れ最高でした。

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