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運輸部 技術課の仕事

高圧ガスの安全管理について
法的側面よりサポート

PROFILE

出身地
神奈川県
取材時の年齢
38歳
前職
乗務員(石油タンクローリ) 
スポーツ、クラブ活動歴
野球
趣味・余暇の過ごし方
家族と買い物、娘のミニバスケット応援、ゴルフ
好きな映画・音楽傾向
ジブリ映画、ロック・ジャズ
保有する資格
高圧ガス製造保安責任者甲種機械、運行管理者、危険物取扱者乙種4類、他
好きな言葉
「有言実行」、「やってみせ、言って聞かせてさせてみて、誉めてやらねば人は動かじ」、「考働」

入社理由

入社を目指し、国家資格取得や、
タンクローリの運転経験を

前々職は、自販機商品補充のルート配送乗務員として働いていました。もともとバイクや自動車の運転が好きで、机に座る仕事よりも身体を動かす方が合っていると考えていました。日酸運輸を知ったのは、偶然ですが親戚に当社に勤務する人がいたことからです。乗務員の仕事の中で、産業ガスの運搬は勤務時間が朝から夕方までと規則正しく、重い荷物を運ぶこともなく、年齢を重ねても長く働くことができることなどを聞き、日酸運輸への転職を考えました。
当時は、応募にかなう資格を持っていなかったこともあり、資格取得の準備を進めることにしました。大手石油会社系列の運送会社に転職し、出荷管理を担当する中で、運行管理者や高圧ガス製造保安責任者乙種機械の国家資格を取得しました。また、大型運転免許を取得し、石油タンクローリの運転経験も積みました。自分としては万全の準備をして、日酸運輸の応募に臨んだつもりです。その成果があってか、無事に入社することができました。

仕事内容

法令を遵守し、安全運行できるように
会社をサポート

私が所属する技術課は、高圧ガスタンクローリが法令遵守の下、乗務員の方々をはじめ、会社として安全に運用できるよう法的側面から、技術的な支援をする部署です。高圧ガスタンクローリは、単なる輸送用車両ではなく、液化ガスを気体に変化させるため、法律上の移動式製造設備と位置づけられ、厳しい法規制が敷かれています。高圧ガスタンクローリの製作や変更はそれらの法令に基づく遵守はもとより、行政への申請・許可が必要となります。社内外における、これら法律絡みの技術的な対応が技術課の役割となっています。
具体的には、○ 法対応(行政への申請・折衝、社内規定類の改訂)
○ 荷主(大陽日酸)と連携した技術支援
○ 各営業所への技術支援、社員への技術教育
○ 保安(4S:整理、整頓、清潔、掃除)に係わる啓蒙活動
などがあります。

やりがい

率先垂範によって、
社員も会社も変わることを実感

技術課では、技術的な支援だけではなく、保安に関する啓蒙活動も重要で、乗務員全員が常に安全を意識して業務遂行できるような環境づくりに力を入れています。保安の基本となるのは、前述の4S活動、「整理」「整頓」「清潔」「清掃」の徹底です。言うは易しですが、いくら正しいことを周知しても、現場の方々に納得してもらえなければ実行していただくことは難しいものです。そのため、時には自ら手を動かし、範を示すことが大切だと考えています。
以前、整備ピットに備品などが散乱していたことが気になり、早朝に自分も加わって掃除を始めました。きれいになると、備品が所定の位置に置かれていないことが気になり、担当者が自発的に整理整頓をしてくれるようになりました。その結果、「仕事がやりやすくなった」と感謝の言葉をもらいました。同時に、始業前に清掃に自発的に参加する人が一人、また一人と増えていったのです。言うだけではなく、自ら率先垂範することの重要さを改めて学んだ気がしました。こんな風に自分の仕事によって、会社の抱える課題や、実務作業を担当する各営業所の負担を軽減することができた時には、改めて達成感を得ることができます。

苦労談

専門的な法律書の理解と、
実践の難しさ

技術課の仕事は法対応が業務の大きな部分を占めています。そのため、高圧ガス保安法など、各種の関連する法律書を読み込み、正しく解釈・運用する必要があります。しかし、法律書は分厚く文章も独特なので、専門家ではない私にとって理解するのはとても骨が折れます。それでも、会社を正しく運営するためには不可欠な仕事であり、当社の法令遵守の最前線を担う立場として、やりがいを感じて取り組んでいます。
高圧ガス保安法は、ただ守れば良いというものではなく、法を基準として自主的に安全性を高めていくことに意味があります。検査も形だけやるのではなく、その検査の目的や背景を考えながら、安全意識を高めていかなければなりません。所管する行政の担当官の交代などで、解釈や扱いが変わるケースもあります。また、自分の法律解釈の認識不足で、営業所に不要な検査をさせ、苦情を言われたこともあります。悪戦苦闘しながらですが、乗務員の方が万が一にも事故を起こさないことや、安全に仕事をしてもらうために、必要なことは徹底してやっていくことが我々の使命だと思っています。

学び

高圧ガス関連法規など、
多くの専門知識が必要

超低温液化ガスの運搬においては、その性質や取り扱い方、機器類の操作法などの専門知識は必須です。これと併せて、荷主との契約・規程類の仕組みについても理解する必要があります。そのためには、高圧ガスタンクローリの運転や充てん作業などの実務経験もあるといいです。私は日酸運輸に乗務員として入社し、身をもって作業・運転した乗務経験が、技術課に異動し求められるさまざまな知識を理解する上で、とても役に立っています。
高圧ガスの知識は契約・規程類・実務についてはOJTで、さらに「高圧ガス製造責任者甲種機械」の資格取得のための勉強を通じて修得しましたが、苦労するのは関連法規の理解です。関連法規には膨大な量があり、すべてを読み理解するには無理があるので、必要な部分を素早くチェックすることが大切です。また、安全や法規について、自分が会得したものを頭の中だけにしまっておくのではなく、会社の他の人に理解できるように伝えていくことが私の役割です。今後は、それぞれの業務に何が必要かを整理して、体系的に理解してもらえるように分かりやすく情報を発信していきたいと考えています。

MESSAGE

地道な忍耐力が必要ですが、
縁の下の力持ちとしての誇りを持てる仕事

技術課の仕事は、細かい法規を調べたり複雑な許認可のための手続きなど、地道な作業の連続です。高圧ガスの安全輸送のためには、法令を見逃したり、手続きを間違うことは許されないため、コツコツと調べものをしたり、法律書をしっかり読み込み確認するなど、忍耐力を持って仕事ができる人が向いていると思います。逆に、結論を急ぐあまり適当に仕事を進めたり、結果がすぐに出ないと苛立つタイプの人はお勧めしません。また、技術的な内容も多いので、理工系出身者など工学的な知識がある方もよいのではと思います。縁の下の力持ち的な仕事ですが、当社の業務を支える重要な仕事です。そのことに誇りを持って業務に当たれる方をお待ちしています。

OFF TIME私の休日

2022年8月、夏休みを利用しての家族旅行で、三鷹の森ジブリ美術館に行きました。

2022年8月、最近、上司の勧めもあって、ゴルフを始めました。写真は上司から譲って頂いたゴルフバッグです。

2022年11月、我が家の年間行事となっている焼き芋です。食べ切れない分はご近所におすそ分けしています。

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