千葉営業所 配車係の仕事
車両と乗務員を的確に配置し、
荷主からの発注に応える
K.H. 2016年4月入社(経験者採用)
車両と乗務員を的確に配置し、
荷主からの発注に応える
K.H. 2016年4月入社(経験者採用)
PROFILE
これまでも乗務員として、酒類や石膏ボードなど一般貨物を運ぶ仕事をしてきました。大型ともなると荷積み・荷下ろしに半日かかることもあり、拘束時間も長く大変でした。若い頃は、なんとかこなしていましたが、これから歳を重ねてもずっとこの仕事を続けていけるのか、不安に感じていました。運転は好きなので、乗務員で定年まで働ける仕事はないかと探していたところ、ガスタンクローリ仕事を知りました。なかでも大陽日酸の100%子会社である日酸運輸は、待遇が良く、運転手仲間から良い評判を聞いていたこともあり、チャレンジしようと思いました。
応募にあたっては、ガスローリの仕事について研究し、採用に有利になればと、高圧ガス移動監視者の資格を取得しました。なかなか求人が出ないので諦めかけていたところ、募集広告を見つけ急いで応募しました。面接後、すぐに合格の連絡をいただいた時は、とても嬉しかったことを覚えています。
乗務員の仕事を5年経験した後、現在は千葉営業所で配車係を担当しています。営業所の配送車両の運行管理を行う仕事で、親会社の荷主から送られる配送リストに基づき、ユーザーへ配送する車両と乗務員を割り当て、労働時間の管理をしています。
一日の仕事流れは、朝、出勤した乗務員の点呼を行い、当日の配送予定を確認して送り出します。その後、前日の納入案内書を整理してから、翌日の配車の作成にかかります。毎日、朝に受け取る荷主である大陽日酸のロジスティックセンターからの配送リストに基づき、16時までに翌日の配車表をPCで完成させ、運行指示書を各車両の端末への配車計画を送信します。(運行管理クラウドサービスの利用)。また、ガスの種類や距離に応じて、車両を割り振り、誰が乗るのかを考えます。組み合わせは無数にあり、しかも、一人の乗務員に同じようなルートや距離、作業が偏らないようにするのは難しいところです。
私たちの使命は、荷主の注文を確実に届け、乗務員が無事に配送できるように考えることです。そのため、乗務員の方が少しでも安心して現場へ行くことができるように、運行地図を作成するなどのサポートを行うのも大事な仕事の一つです。
配送には、エリア内の近距離もあれば、名古屋や福島県の白河といった長距離もあるほか、千葉営業所にはパージ車という特殊車両もあります。配車にあたっては、乗務時間などを考え、乗務員に均等に仕事が割り振られるよう工夫しています。荷主からの注文が多い時もあり、すべての注文をこなせるよう配車表を組み立てる作業は、パズルのようで毎日頭を悩ませています。しかし、配車の工夫によって、乗務員の負担の偏りをなくし、荷主の注文を確実に請けることができているという自負があります。自分の考えで営業所の配車が決まるので、大きな責任を感じますが、一方で、自分の手で配送を回しているのが醍醐味です。大切なのは、一つひとつの配送が無事に終わることですから、自分のデザインしたスケジュール通り、すべての作業が完了したときは達成感があります。
千葉営業所にはパージ車(通称P車)と呼ぶ特殊作業車両があります。P車は液化窒素タンクに往復ポンプ・加圧蒸発器・送ガス蒸発器を搭載した車両で、現場で窒素ガスを製造し吐出することができます。コンビナートなどで各種タンクやパイプラインの窒素置換、配管内ブロー、耐圧気密試験向けの窒素供給作業に使用されます。
千葉営業所エリアは京葉工業地帯に位置し、周囲には巨大なコンビナート群があります。従って、P車へのニーズが高く、日酸運輸の4営業所の中で千葉営業所だけに2台配備されています。P車は現地での作業時間が長く、作業の終了時間が読みにくいという特徴があります。そのため、この作業をどこにどのように組み込むか、配車表作成の際、千葉営業所ならではの悩み所となっています。
基本的に注文は朝に一括で荷主からいただきますが、その後、日中にも変更や追加注文が出ることもあり、そういったさまざまな要望にも的確に対応し、配車表を修正しなければなりません。日々、翌日分の配車表を作るのに苦労していますが、週末や連休前となると、数日分の配車表を作成しなければいけません。時間に追われると、乗務員の休みや配送時間を間違えるといったミスも出ます。どんな状況でも、完璧な配車表を完成させる必要があり、大変神経を使う仕事です。
私は日酸運輸に入社し、約5年間乗務員として勤務していました。ある日、所長に呼ばれて、配車係への異動を打診されました。ハンドルを握る仕事から、1日事務所で机に座っている仕事への転換にかなりとまどいました。まして、配車表の作り方など、配車係の仕事内容はまったく知りませんでしたから余計にです。しかし、仕事は上司に教えていただく中で、覚えていくことができました。配車の組み方は、ある程度のパターンがあり、毎日やっているとコツを掴むことができます。
配車係として一番大切なことは、周りの方々とのコミュニケーションです。現場で作業をする乗務員さんに気持ちよく仕事をお願いするためにも、日々、ささいなことでもコミュニケーションを取ることがとても重要になります。さらには、大陽日酸の発注担当者の方、そして横でサポートしてくれる事務所の方々など、多くの人とのスムーズなコミュニケーションがあってこそ、配送という仕事が回っていきます。これからもコミュニケーションを大切に、協力してくれる方々への感謝の気持ちを忘れずにいたいと思います。
2022年9月、千葉のゴルフ場にて父と一緒に回りました。年を重ねても父には敵いません。